ロンジンcal;L990とレマニアcal;8810の微妙な縁。

Pocket

lindberg.jpg
奥の接客ルームのケースの片隅に置かれていた初期の復刻版リンドバーク・アワーアングル。長期の在庫になるので、メーカーでオーバーホールを依頼、先日戻ってきました。ハンターケースでいつでもムーブメントを眺められます。現行のリンドバークのムーブメントはたしかETA2892のはずですが、これはL.989.2となっています。いつ頃変わったのか記憶にありませんが、このロンジンキャリバーについて調べてみました。すると面白いことがわかりました。


L.989-2はL.990の改造版、アワーアングルは機能上リューズ一段引きでダイヤル内の小ダイヤルが回るのでそのあたりの改造のよう。バックからの見た目はL.990と同じ、この機械はロンジンによる最後の自動巻キャリバーで、2つの香箱をもついわゆるツインバレルのユニークなムーブメント。そして1990年前後にロンジンがレマニアにこのキャリバーを売却していて、レマニアではcal;8810になっていたことが判明。レマニアcal;8810はロンジンL.990だったんですね。レマニアは、その後このキャリバーをべースにいくつかのコンプリケーションを作っていたようで、もともと薄型で安定したトルクを持つこのキャリバーがちょうどよかったんですね。そういえばレマニアのキャリバーが載っていたOROLOGIがあったと1993/1994年版をひっぱりだして見てみたら載ってました。以前は何回も見ていたページなのに気がつかなかったんですね。2つ並んだ香箱が特徴的です。8810、8881,8840。
こんな感じ
これらのキャリバーは、関係上ブレゲに使われていたようです。他にはエベルの薄型自動巻モデルに使われていたよう。
1999年にレマニアは親会社のブレゲと共にスウオッチグループに買収されました。ここには既にロンジンがいるので、またご縁が….、するとスウオッチグループは、L.990の名でロンジンキャリバーとしてロンジン名義の時計を限定モデルとして発売しますが、今見ても、このキャリバーの歴史だけをだけを売りにしたイエローゴールドケースのモデルは、何故か、どことなく触手が伸びるに至らない感じです。(^_^;
とにかく、色々とわかったのでアワーアングル初期復刻Cal;989.2搭載モデルをベストセレクション2にアップしました。
sold out

Pocket