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腕時計のケース素材。

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時計のケース素材にはいろいろありますが….

腕時計のケース素材は通常チタン、ステンレス、18金、プラチナ、強化プラスチックなどが使われます。共通した特性は変化に強いということ。ステンレスが登場しはじめたころは、夢の金属と称されたとか、古いパテックのカラトラバにもステンケースは一時期存在したようで当時の価格はK18ケースと変わらなかったとか^^; ステンレスは堅くてキズがつきにくく、錆に強い、研磨仕上げも可能です。日常使い、ハードな使用には適してるといえます。メッキとは異なるPVDという技法によりステンレスでもブラック、ピンクゴールドなどカラーも出来ています。
錆ないとされているステンレスでも空気に触れない条件になると錆びることもありようです。ブレス、ケース、時計は汚れがこびりつかないよう清潔にしておくべきですね。

チタンも変化に強く最近は白くてポリッシュ仕上げのものもあります。またアランシルベスタインはこのチタンにPVD加工を施しブラックやゴールド、ブロンズなどの色のヴァリエーションを出しています。軽いのでラバーストラップとの相性も良いですね。

K18の場合ホワイト、イエロー、ピンクと色に変化をつけることが可能です。このうちホワイトゴールドは白っぽいやや黄色みを帯びた地金(ホワイトゴールド)にロジュームメッキをかけて反射率の高い白い金属に仕上げています。したがって仕上げ直しの際には最後にロジュームメッキをかけ直す行程が追加されます。時計ケースに貴金属を使用するのは、もちろん装飾品として貴金属を身につける習慣もあると思うのですが、変化しない特性を活かして大切な機械を永遠に包み込むといった意味もあるようです。

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自動巻時計巻き上げ機・ワインダーについて

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初めてワインダーなるものをカタログで見たのは1990年頃、イタリアのスカトーラデルテンポ社のもので、ワインダー自体が高価で、サンプルでセットされていた時計も高価な永久カレンダーモデルでした。とまっちゃうと意味ないからこういうものが必要なんだと理解していました。(アランシルベスタインのパーペチュアルカレンダーモデルはこのボックスが付属でしたね。)

現在は中国製のお手頃モデルが数多く登場して普及に一役買っているようです。
自動巻の時計は、止まっていたらリューズでゼンマイを少し巻いて腕につける、それは正しい使い方ですが、もともと自動巻キャリバーは、リューズでゼンマイを巻くのは専門ではないので毎日その方法で巻くことは機械に優しいやり方とは言えないようです。(巻き上げはゆっくり、やさしくやりましょう)またネジ込み式のロックの場合、毎日解除ーロックを繰り返すのでパッキンの摩耗・劣化で交換時期が早まることにつながるようです。

あるショップで展示されている自動巻の時計がすべて動いていたので、聞いてみたら店員のかたが「はい、毎朝リューズを巻き上げております。大変でございます。」と丁寧にお答えになりました。(ご苦労様^^;)

自動巻時計をもし止めたくなければ、ワインダーで巻き上げるのはいい方法でパーペチュアルカレンダーは(必需品)ムーンフェイズなんかも便利ですね。ただ長期に渡ってワインダーにセットしっぱなしというのも考え物です。

お世話になっている時計師の方にお聞きしたら、ワインダーが普及して、ワインダーで使わない時計を毎日回してくれるのは、われわれにオーバーホールの依頼が増えるつまり仕事が増えて嬉しいです。と冗談ぽっく話されました。しばらくお使いにならないのであればコレクションボックスに止まった状態で保管されれば良いと思います。
オーバーホールの時期を見極める時に一定時間セットして精度やパワーリザーブ・巻き上げ効率をチェックするのもワインダーの有効かな使い方のひとつかなぁと思います。

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